大判例

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東京高等裁判所 昭和31年(う)2293号 判決

被告人 土屋進

〔抄 録〕

次に被告人及び弁護人の控訴趣意中事実誤認の主張については記録及び証拠を精査し原判決を仔細に検討すれば、原判示事実は、原判決挙示の各照応証拠により優にこれを認めることができるのであつて、原判決には所論のような事実誤認の廉は少しもないので論旨はいずれも理由がない。また弁護人は本件を併合罪でなく包括的一罪として認めるべきである旨主張するが、同一人の行為が刑罰法規の定める一定の構成要件に該当する囘数によつて罪数を決めるのを相当とし、本件詐欺行為の場合所論のように被告人の同一意思の継続により犯したものとするもその被害者は同一人でなく、みな異つているが故に被害者毎に一個の詐欺罪が成立するのであつて、これを包括的に一個の詐欺罪の構成要件を充たすものとは到底認めがたいので、論旨は理由がない。

(工藤 草間 渡辺好)

註 本件破棄は量刑不当。

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